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首都圏・私工大教務連絡会 10 月例会 | 初任者研修

DP って何のためにあるの?

新任教務担当者のための
教学アセスメント・データ活用のはじめの一歩


白鳥 成彦

東京都市大学 共通教育部 教授 | 教育開発機構 教学アセスメント・IR センター長

2026 年 10 月 9 日(金) 東京都市大学 世田谷キャンパス 1 号館 13N 教室

公開版:当日の内容から一部を省いています

INTRO

自己紹介


白鳥 成彦の写真

しらとり なるひこ

白鳥 成彦

博士(工学)


東京都市大学 共通教育部 教授

教育開発機構
教学アセスメント・IR センター長

これまでの取り組み

2022

小規模大学で、IR 基盤とデータ分析基盤をつくる

2024

中規模大学(東京都市大学)で、データ基盤を構築する

2025

データ基盤と AI・BI で、アーリーアラートを動かす

2026

その基盤の上で、学修成果(DP の到達度)を測る

DP を「測り、返し、使う」仕組みを、全学で動かそうとしています

東京都市大学 教学アセスメント・IR センター

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INTRO

最近の研究から


日本教育情報学会 第 42 回年会(2026)

今日の Part 4

学生の成長を把握する枠組み

同じ尺度で 4 年間を縦に追う仕組みと、それを支えるデータ基盤を一体で設計する

MJIR2026(2026 年 11 月)

今日の Part 3

DP 到達度把握の実践

全学 DP の到達度を測り、学生と学科に返す

DSIR2026

今日の Part 4

中退の予兆を出席から捉える

1 年次の出席の移り変わりを、GPA の層ごとに分析する

教育システム情報学会(2026)

今日の Part 4

新入生の類型化

入学時の外部アセスメントを全学 DP に置き換え、新入生のタイプを見つける

共通するテーマ:同じ物差しで、同じ学生を、4 年間追いかける

東京都市大学 教学アセスメント・IR センター

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INTRO

この研修にもシラバスがある


項目内容
科目名DP って何のためにあるの?
対象・形式教務系部署の初任者 | 講演 60 分 + グループワーク 30 分
① 到達目標知識・スキル・態度で 4 つ(次のスライド)。それぞれ確かめる場面を決めてある
授業計画講演 Part 1〜4 → ワーク Step 1〜4
事前学修重要だと思う授業科目のシラバスを 1 部印刷して持参
② 評価方法と割合ワークシート Step 2・3・4 の記述で確かめる(40%・40%・20%、例示)
③ DP との対応この研修の DP(例)1〜3 に、到達目標を対応づけた

①②③は、後半でシラバスを読むときに見てほしい 3 か所。全文は配布資料「シラバス」に

東京都市大学 教学アセスメント・IR センター

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INTRO ・ SYLLABUS ①

今日の到達目標:知識・スキル・態度


01

知識

DP・CP・AP の役割と関係を、自分の大学の DP を例に説明できる

確かめる場面

Step 2
班で説明し合う

02

スキル

シラバスの到達目標・評価方法・DP 対応がつながっているかを判断し、根拠を挙げられる

確かめる場面

Step 2
チェック欄

03

スキル

1 科目の成績だけでは DP の達成を示しきれない理由を述べ、別の確かめ方を 1 つ提案できる

確かめる場面

Step 3
班の案

04

態度

自分の大学で確かめたいことを 1 つ決め、誰に何を聞くかを書ける

確かめる場面

Step 4
持ち帰り

「理解する」ではなく、確かめられる動詞(説明できる、判断できる、提案できる、書ける)で書く

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INTRO

今日の流れ


講演 60 分

15:30〜16:30

Part 1 なぜ今 DP が問われるのか

Part 2 DP と 1 つの授業をつなぐ

Part 3 DP の達成をどう確かめるか

Part 4 確かめるためにデータを整える

ワーク 30 分

16:30〜17:00

持参したシラバスを見せ合い、DP や CP とのつながりを班で語り合う

東京都市大学 教学アセスメント・IR センター

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PART 1 ・ WHY

自分の大学の DP、
1 つでも言えますか?

隣の人と 30 秒話してみよう。言えなくても大丈夫。

A 言える

B なんとなく

C 言えない

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PART 1 ・ WHY

そもそも DP とは


DP(ディプロマ・ポリシー)= 卒業認定・学位授与の方針

どのような力を身に付けた者に卒業を認定し、学位を授与するのかを定める基本的な方針であり、学生の学修成果の目標ともなるもの

中央教育審議会 大学分科会 大学教育部会「3 つのポリシーの策定及び運用に関するガイドライン」(2016 年)

WHO

誰が決める

大学、学部、学科が、それぞれの教育理念にもとづいて定める

WHAT

何を書く

卒業までに身につける知識・能力・態度を「〜できる」の形で

WHY

何に使う

卒業認定の基準であり、カリキュラムと評価の出発点

ひとことで言えば、卒業生についての大学の「約束」

法令上の名前は「卒業の認定に関する方針」(学校教育法施行規則 第 165 条の 2)

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PART 1 ・ QUIZ 1

Q1. DP クイズ:これはどの大学の DP?(班で相談 2 分)


A

以下に示す3つの能力S(Sense)、I(Intelligence)、T(Teamwork)を身につけ

B

実力主義の伝統を堅持しつつ、高い専門性と倫理観、社会に貢献する力、国際的な視野を持った理系人材の養成を目標とし

C

「以和為貴」を建学の精神としています。…この建学の精神に基づき、「心あるエンジニア」の育成に向けて

D

「技術は人なり」の精神のもと、科学技術と人間・社会との関わりを理解し

E

建学の精神である世界文化に技術で貢献する人材の育成を目的とし

F

「都市」に集約されるような複合的な問題に対して、グローバルかつ未来志向の視点で取り組むことができる。

選択肢(加盟 13 大学)

東京都市大学/東京理科大学/千葉工業大学/東京電機大学/東京工芸大学/湘南工科大学/日本工業大学/東京工科大学/工学院大学/芝浦工業大学/足利大学/神奈川工科大学/埼玉工業大学

出典:各大学の公式サイト(2026 年 10 月 9 日取得)。全学の DP がない大学は工学部の DP

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PART 1 ・ QUIZ 1 ・ 答え

Q1. DP クイズ:答え合わせ


A

湘南工科大学(全学)

以下に示す3つの能力S(Sense)、I(Intelligence)、T(Teamwork)を身につけ

B

東京理科大学(全学)

実力主義の伝統を堅持しつつ、高い専門性と倫理観、社会に貢献する力、国際的な視野を持った理系人材の養成を目標とし

C

足利大学(工学部)

「以和為貴」を建学の精神としています。…この建学の精神に基づき、「心あるエンジニア」の育成に向けて

D

東京電機大学(全学)

「技術は人なり」の精神のもと、科学技術と人間・社会との関わりを理解し

E

千葉工業大学(工学部)

建学の精神である世界文化に技術で貢献する人材の育成を目的とし

F

東京都市大学(全学)

「都市」に集約されるような複合的な問題に対して、グローバルかつ未来志向の視点で取り組むことができる。

出典:各大学の公式サイト(2026 年 10 月 9 日取得)。全学の DP がない大学は工学部の DP

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PART 1 ・ QUIZ

加盟 13 大学の DP を並べてみる


大学階層項目数見出し・キーワード
東京都市大学全学5自立、問い、価値創造、協働、智と実践
東京理科大学全学6教養、専門、課題解決、思考・判断、コミュニケーション、キャリア
千葉工業大学工学部6専門基礎、継続学習、問題解決、プレゼン、協働、倫理
東京電機大学全学5実学、実践力、基礎知識と姿勢、教養・倫理、グローバル
東京工芸大学工学部8専門、学際、基礎・リテラシー、教養、汎用的技能、態度、総合、継続学習
湘南工科大学全学3Sense、Intelligence、Teamwork
日本工業大学全学3 区分 6 項目専門的知識・技能、実践的技術力、豊かな人間性と社会性
東京工科大学全学6 区分 9 項目教養、専門能力、コミュニケーション、論理、分析・評価、問題解決
工学院大学全学4 区分 10 項目基礎知識、専門の知識・技術、汎用的問題解決力、道徳的態度と社会性
芝浦工業大学全学3多様性と倫理、問題解決、チーム
足利大学工学部4高い倫理観、主体性・協調性・表現力、創造性・知的好奇心、挑戦力
神奈川工科大学全学1 段落(5 要素)リテラシー、課題設定、論理的説明、協働、主体的な学修姿勢
埼玉工業大学工学部1 文専門の基礎知識、問題解決力、プレゼン力、探究心、倫理観

出典:各大学の公式サイト(2026 年 10 月 9 日取得)。全文は配布資料「参加大学の DP 一覧」

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PART 1 ・ QUIZ

配布資料で、DP を読み比べる(3 分)


自分の大学と、隣の人の大学の DP を読んで、班で話す

01

共通していること

どの大学にも入っている力は何か

02

その大学らしさ

建学の精神や、大事にしている言葉はどこに出ているか

03

確かめられそうか

卒業時に「身についた」と確かめられそうな項目はどれか

03 の問いは、Part 3「DP の達成をどう確かめるか」につながる

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PART 1 ・ WHY

3 つのポリシーは一続きの設計


入口

AP

アドミッション・ポリシー

どんな学生を受け入れるか

中身

CP

カリキュラム・ポリシー

どう教え、どう評価するか

出口

DP

ディプロマ・ポリシー

卒業までにどんな力を身につけるか

出口(DP)を決めると、中身(CP)と入口(AP)が決まる

2017 年 4 月から、3 つのポリシーを一貫性のあるものとして定め、公表することがすべての大学に求められている(学校教育法施行規則)

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PART 1 ・ WHY

3 つのポリシーの歩み ① 提言から義務へ


1991 年

法令

大学設置基準の大綱化

自己点検・評価が努力義務に

2004 年

認証評価

第 1 期認証評価

すべての大学に 7 年ごとの受審

2005 年

答申

中教審 将来像答申

3 つの方針が初めて示される

2008 年

答申

中教審 学士課程答申

3 つの方針の明確化、学士力

2011 年

認証評価

第 2 期認証評価

内部質保証と学習成果を重視

2012 年

答申

中教審 質的転換答申

3 つの方針にもとづく体系的な教育課程

2014 年

答申

中教審 高大接続答申

3 つの方針を一体的に定める

2017 年

法令

3 つのポリシーの策定・公表を義務化

学校教育法施行規則の改正

提言から義務になるまで、10 年あまりかかった

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PART 1 ・ WHY

3 つのポリシーの歩み ② 定めることから示すことへ


2018 年

認証評価

第 3 期認証評価

内部質保証が重点評価項目に

2018 年

答申

中教審 グランドデザイン答申

学修者本位、学修成果の可視化

2020 年

指針

教学マネジメント指針

3 つの方針を起点に、学修成果を把握

2025 年

認証評価

第 4 期認証評価

学修成果を軸に、内部質保証の実質を問う

2025 年

答申

中教審「知の総和」答申

教育の質を段階で示す評価を提言

2026 年

中教審

「新たな評価」議論のまとめ

学部ごとに 4 段階、2030 年度導入をめざす

いまは「定めたか」ではなく「学生が達成したことを示せるか」が問われる

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PART 1 ・ WHY

認証評価が問うこと


STEP 1

DP を定めている

DP を定め、ホームページや学生便覧で公表している

STEP 2

DP に照らして、学生が育ったことを示せる

学修成果を把握し、その結果を教育の改善につなげている(内部質保証)

2025 年度からの第 4 期認証評価では、STEP 2 の「示せるか」がより強く問われる

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PART 1 ・ QUIZ 2

班で相談 30 秒

Q2. 2030 年度からの「新たな評価」(案)。
1 つの学部が最低段階(要是正)だったら、どうなる?

A

その学部だけが再審査になる

B

大学全体が「要是正」になる

C

学部名が公表されるだけ

D

大学全体の評価には影響しない

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PART 1 ・ QUIZ 2 ・ 答え

Q2. 2030 年度からの「新たな評価」(案)。1 つの学部が最低段階(要是正)だったら、どうなる?


A

その学部だけが再審査になる

B

大学全体が「要是正」になる

正解

C

学部名が公表されるだけ

D

大学全体の評価には影響しない

解説

学部の 4 段階評価のいちばん下が「要是正」。「質保証の基準に達していない学部等を有する機関」には、機関全体にも「要是正」を付すとされている。要是正の機関は 6 年を待たずに再受審が求められ、学部の新設なども認めない措置が提案されている(中教審 新たな評価の在り方ワーキンググループ「議論のまとめ」2026 年 6 月 3 日、p.16〜17)

学部ごとに DP の達成を「示せるか」が、大学全体の評価に響く

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PART 1 ・ WHY

「新たな評価」で変わること(案)


項目いま(第 4 期認証評価)新たな評価(2030 年度〜の案)
評価の単位大学全体大学全体 + 学部ごと
結果の示し方適合/不適合大学全体:適合/要是正、学部:4 段階
学部の重み大学全体の判定が中心1 学部でも最低段階なら、大学全体が要是正
学部の見方大学全体の評価の中で確認DP を軸にした評価項目で、同じ分野の教員が評価する
学修成果内部質保証の一部として確認直接評価、間接評価、卒業生調査などを組み合わせて示す

学部の DP を学生が達成しているかを、学部ごとに「示せるか」が問われる

出典:中教審ワーキンググループ「議論のまとめ」(2026 年 6 月)。制度は検討中

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PART 1 ・ WHY

教務の仕事と DP の距離


日々の教務の仕事

時間割の編成、履修登録、シラバスの点検、成績の処理、卒業判定

見ている単位は 1 つの授業

DP

卒業までに身につける力を、学位ごとに定めたもの

見ている単位は 卒業時の 1 人の学生

見ている単位は違っても、毎日の仕事は DP につながっている

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PART 2 ・ LINK

出口と 1 つの授業のあいだ


授業の言葉

1 つの授業

シラバス、到達目標、成績

ミッシングリンク


どうつながっているのか

出口の言葉

DP

卒業時の学生の姿

DP は出口の言葉、シラバスは 1 つの授業の言葉。
このあいだを埋めるのが、カリキュラムの設計と評価の仕組みである。

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PART 2 ・ LINK

つなぐための 3 つの道具


01

カリキュラム・マップ

どの科目がどの DP に関わるかを一覧にした表

02

ナンバリング

科目の水準や順序を番号で示す仕組み

03

シラバスの DP 対応欄

1 つの授業が、どの DP に寄与するかを書く欄

今日のワークでは、3 つ目のシラバスを入口にする

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PART 2 ・ LINK

シラバスのどこを見るか


科目名、年次、必修・選択

① 到達目標

授業の概要、授業計画

② 評価方法と割合

③ DP、CP との対応

教科書、事前・事後学修

① 到達目標

この授業で何ができるようになるか

② 評価方法と割合

その力を何で確かめるか

③ DP、CP との対応

その力が DP のどれにつながるか

3 つがつながって、はじめて 1 つの授業が DP の一部になる

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PART 2 ・ QUIZ 3

班で相談 30 秒

Q3. シラバスの DP 対応欄。DP ごとの達成度を、
成績データから計算できる書き方はどれ?

A

関連する DP に ○ をつける

B

寄与の割合を書く(DP1 60%、DP3 40%)

C

文章で説明する

D

どの書き方でも計算できる

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PART 2 ・ QUIZ 3 ・ 答え

Q3. シラバスの DP 対応欄。DP ごとの達成度を、成績データから計算できる書き方はどれ?


A

関連する DP に ○ をつける

B

寄与の割合を書く(DP1 60%、DP3 40%)

正解

C

文章で説明する

D

どの書き方でも計算できる

解説

割合があれば、科目の成績 × 割合で DP ごとに集計できる。○ は関係があることはわかるが量がわからず、文章は数えにくい

書いてあっても、集計できる形でなければ DP の確認には使えない

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PART 2 ・ LINK

対応の書き方は大学ごとに違う


書き方例集計のしやすさ
関連する DP に印をつけるDP1 ○、DP3 ○関係はわかるが、量はわからない
寄与の割合を書くDP1 60%、DP3 40%数値として集計できる
カリキュラム・マップで示す科目 × DP の表全体を見渡せる
文章で説明する「本科目は DP2 の…」読めるが、数えにくい

書いてあっても、集計する仕組みがなければ DP の確認には使えない

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PART 3 ・ ASSESS

積み上げ式という考え方


科目 A

1 年次 | 評価 A

科目 B

2 年次 | 評価 S

科目 C

2 年次 | 評価 B

科目 D

3 年次 | 評価 A

DP1 に対応する科目の成績を集計する

DP1 の達成度

DP に対応する科目の成績や単位を足し上げ、DP の達成度とみなす方法。多くの大学がまずここから始める。

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PART 3 ・ ASSESS

積み上げ式の限界


01

見ているのは卒業時の姿ではない

1 年次の成績は 1 年次の姿。卒業時にその力があるかはわからない

02

評価の基準が授業ごとに違う

同じ「S」でも、授業によって意味が違う

03

124 単位を足しても、DP にはならない

部分の合計と、卒業時の全体の力は同じではない

積み上げだけでは、DP の達成は示しきれない

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PART 3 ・ QUIZ 4

班で相談 30 秒

Q4. DP の達成を確かめる方法のうち、
「直接評価」はどれ?

A

GPA

B

学生調査の「身についたと思う」

C

卒業研究をルーブリックで評価する

D

単位の修得状況

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PART 3 ・ QUIZ 4 ・ 答え

Q4. DP の達成を確かめる方法のうち、「直接評価」はどれ?


A

GPA

B

学生調査の「身についたと思う」

C

卒業研究をルーブリックで評価する

正解

D

単位の修得状況

解説

成果物やパフォーマンスそのものを、基準に照らして評価するのが直接評価。ほかの 3 つは、成績や学生の回答といった手がかりから推し量る間接評価

卒業時の力は、成果物そのものを基準で見る直接評価のほうが捉えやすい

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PART 3 ・ ASSESS

直接評価と間接評価


INDIRECT

間接評価

学んだことを、成績や学生の回答などの手がかりから推し量る

例:科目成績の積み上げ、GPA、学生調査、自己評価

DIRECT

直接評価

成果物やパフォーマンスそのものを、基準に照らして評価する

例:ルーブリックによる卒業研究やレポートの評価、PBL の成果評価、外部アセスメント

両方を組み合わせて、DP を多面的に確かめる

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PART 3 ・ ASSESS

評価方法を 2 つの軸で分ける:直接・間接 × 量的・質的


間接評価

直接評価

量的評価

質的評価

質問紙調査

学習行動、興味、能力などに
関する質問紙

学習者による自分の
学びについての記述

感想文、リアクションペーパー

客観テスト

多肢選択式、正誤問題、
求答式問題

パフォーマンス評価
ポートフォリオ評価

作品や実演、学習の証拠資料

直接評価

成果物やパフォーマンスそのものを見る

間接評価

学生の回答や自己評価から推し量る

量的評価

点数や選択肢など、数で表して比べる

質的評価

記述や作品の中身を、基準(ルーブリック)に照らして読み取る

DP のような卒業時の力は右下で捉え、量的な評価と組み合わせる

出典:佐藤 [監修者名] 監修『問題と解説で学ぶ 教育評価力トレーニング』図Ⅱ-2 をもとに作成

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PART 4 ・ DATA

一度きりではなく、4 年間で捉える


入学前

1 年

2 年

3 年

4 年

卒業後

入試(AP)

初年次科目

専門基礎

専門、PBL

卒業研究(DP)

進路

入口から出口まで同じ学生を追いかけて、はじめて「成長」が見える

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PART 4 ・ QUIZ 5

班で相談 30 秒

Q5. 4 年間の成長を見たい。同じ学生で
「1 年次と 4 年次」を比べにくいのはどれ?

A

1・4 年次の同じ外部テスト

B

毎年同じ設問で行う学生調査

C

学年ごとの GPA

D

同じルーブリックで見た入学時と卒業時の成果物

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PART 4 ・ QUIZ 5 ・ 答え

Q5. 4 年間の成長を見たい。同じ学生で「1 年次と 4 年次」を比べにくいのはどれ?


A

1・4 年次の同じ外部テスト

B

毎年同じ設問で行う学生調査

C

学年ごとの GPA

正解

D

同じルーブリックで見た入学時と卒業時の成果物

解説

GPA は学年ごとに履修する科目も、評価の基準も違う。1 年次と 4 年次の数字を比べても「伸び」とは言えない。ほかの 3 つは、同じ物差しで同じ学生を測っているので比べられる

成長を見るには、同じ物差しで、同じ学生を、くり返し測る

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PART 4 ・ DATA

データはつながっているか


入試

履修、成績

アセスメント

学生調査

卒業、進路

学籍番号でつながり、4 年間を通して見られる形になっている = データ基盤

別々の部署やシステムにあるデータが、同じ学生について突き合わせられるか。教務が扱うデータの多くは、このつながりの一部である。

つながらないデータでは、学生の成長は語れない

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PART 4 ・ DATA

シラバスもデータである


シラバスは学生への案内であると同時に、システムに載って集計されるデータでもある

  • DP との対応が決まった形で書かれていれば、集計できる
  • 自由記述だけでは、あとから数えられない
  • 基幹システムを入れ替えるとき、項目の形が問われる

教務の仕事として

シラバスの点検は、DP を確かめるためのデータ整備でもある

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SUMMARY

今日のまとめ


01

3 つのポリシーは一続きの設計

DP が出口。そこから授業の中身と入口が決まる

02

1 つの授業は DP につながっている

到達目標、評価方法、DP 対応欄がその接点

03

確かめるには、直接評価とデータが要る

積み上げだけでは足りない。4 年間を追えるデータを整える

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WORK

ワークの進め方(30 分)


STEP 1 | 10 分

自己紹介と、そのシラバスを選んだ理由

STEP 2 | 10 分

シラバスと DP のつながりを説明し合う

STEP 3 | 7 分

その科目だけで DP を示せるか

STEP 4 | 3 分

全体で共有し、持ち帰りを書く

最初に班で決める(30 秒)

司会:進行。話す順番は司会から時計回り
タイムキーパー:1 人 1 分半を計る
発表者:STEP 4 で班の案を紹介する

机の上に出すもの

持参したシラバス
ワークシート
配布資料(参加大学の DP 一覧、シラバス)

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WORK ・ STEP 1 | 10 分

自己紹介と、そのシラバスを選んだ理由


やること

1

ワークシートの上と STEP 1 の欄を書く

大学名、氏名、班、科目名、年次、必修・選択、重要だと思った理由

1 分

2

司会から時計回りに、1 人 1 分半で話す

所属と担当業務 → 持ってきた科目 → なぜ「重要」だと思ったか

9 分

3

話し終えたら、シラバスを机の中央に置く

書くところ

ワークシート STEP 1
「持ってきた科目名」と「なぜこの科目が重要だと思ったか」

ゴール

班全員のシラバスが机の中央に並び、選んだ理由の違いが見えている

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WORK ・ STEP 2 | 10 分

シラバスと DP のつながりを説明し合う


やること

1

1 人 1 分半で、自分のシラバスを見せながら説明する

① DP・CP との対応はどこにどう書かれているか ② 到達目標と評価方法は対応しているか ③ カリキュラムのどこにあるか

9 分

2

3 点それぞれ「つながっている/いない」と根拠を言う

書かれていない、も立派な発見

3

聞く人は、その人の行を表に書く

○・× と、根拠をひとこと

1 分

書くところ

ワークシート STEP 2 の表
班の全員分、1 人 1 行

ゴール

表が全員分埋まり、大学ごとの書き方の違いを 1 つ見つけている

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WORK ・ STEP 3 | 7 分

その科目だけで DP を示せるか


問い:この 1 科目の成績だけで、DP の達成を示せるか。示せないなら、ほかに何で確かめるか

やること

1

1 人で考えて書く

示せる/示せない、その理由

1 分

2

班で話す

1 人ずつ考えを言ってから、ほかの確かめ方を出し合う

4 分

3

ほかの確かめ方を、班で 1 つに絞る

発表者が STEP 4 で紹介する

2 分

書くところ

ワークシート STEP 3
「自分の考え」「班で出た案(1 つ)」

ゴール

示しきれない理由と、ほかの確かめ方の案が 1 つ書けている

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WORK ・ STEP 4 | 3 分

全体で共有し、持ち帰りを書く


やること

1

各班の発表者が、班の案を 1 つ紹介する

1 班 30 秒。案の中身だけでよい

2 分半

2

聞きながら、印象に残った案をメモする

3

最後に 1 人ずつ書く

確かめたいこと、誰に聞くか、何を聞くか。例:「うちのシラバスの DP 対応欄は、誰がどう決めているのか」

30 秒

書くところ

ワークシート STEP 4
「他の班の案で印象に残ったもの」「誰に、何を聞いてみるか」

ゴール

自分の大学に戻って、誰に何を聞くかが決まっている

東京都市大学 教学アセスメント・IR センター

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WORK ・ 振り返り | 2 分

今日いちばん持ち帰りたいこと、
気づいたことをひとこと

感想でも、明日やってみたいことでも構いません。
ワークシートの最後に書いておきましょう。

たとえば

「うちのシラバスの DP 対応欄が、誰の判断で書かれているか聞いてみたい」

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ありがとうございました


東京都市大学 共通教育部 ・ 教学アセスメント・IR センター

白鳥 成彦

Mail: nshirato@tcu.ac.jp

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